テキストのトラッキング設定によっては注意が必要
アートボードと整列パレットの組み合わせで、早く正確に位置を調整できることをお伝えしました。(詳しくはこちら)テキストオブジェクトも容易に調整ができるので便利なのですが、今回はテキストのトラッキング設定によっては注意が必要なことをお伝えします。
カーニングとトラッキング
Illustratorには文字間調整のため「段落」パレットに、1文字ずつの間を調整するカーニングと選択した文字の間を調整するトラッキングという機能があります。
書体がオープンタイプであればフォント自体にカーニング情報があるので、OpenTypeパレットのプロポーショナルメトリクスをチェックすることでほぼカーニングの調整は完了します。(CIDもあったように記憶していますが・・・)
デザインにおける文字間
プロポーショナルメトリクスをチェックすると、きっちり「文字詰め」をしてくれるので、ありがたい反面緊張感がありタイトルには不向きです。
そこで、前述のカーニングまたはトラッキングを使用しますが、全体を均等に空けたい場合は迷わずトラッキングに数値を入力すると思います。このトラッキング設定に注意が必要です。
実はズレている
図のテキストはいずれもプロポーショナルメトリクスにチェックが入っています。
1段目:カーニング・トラッキング「0」
2段目:カーニング「0」・トラッキング「300」
3段目:最後の文字「。」を除いて選択した状態でカーニング「0」・トラッキング「300」
としています。
いずれも整列パレットでアートボードに対して中央揃えを設定しました。
わかり易く、センターを赤色にしています。
1段目と3段目は「による」の右端がセンターラインについていますが、2段目は左に少しズレています。2段目と3段目はどちらもトラッキングに「300」という数値を入れていますので1文字ずつの間は同じ空き方をしています。
2段目の全体が左にズレていることが分かるでしょうか。